東京23区特別区の区議会議長の協議会のようなものがあり(会長は渋谷区長)、中央省庁の来年度予算の概算要求がそろう8月末にあわせて、特別区の要望を各省大臣に提出しました。全部で9項目あり、7項目目に、「羽田空港の機能強化に係わる飛行経路案に関する要望」として国交省大臣に8月20日に提出されました。特別区の区議会議長はほとんどが自民・公明から出ており、その要望に羽田新ルートのことが組み込まれたのは初めてのことだということです。議会での新飛行ルートの議論が無視できないほどのものになっていることの証明です。
9項目と羽田関連の要請文は以下の通りです。
平成31年度国の施策及び予算に関する要望
- 高齢者施策の更なる充実を求める要望 厚生労働大臣、財務大臣
- 保育施設の更なる充実をもとめる要望 厚生騒動大臣、財務大臣、内閣府特命担当大臣(少子化対策)
- 地方財源の充実を求める要望 総務大臣、財務大臣
- 鉄道連続立体交差事業の一層の推進を求める要望 国土交通大臣
- 区部周辺部環状公共交通の早期実現を求める要望 国土交通大臣
- 観光バス駐車場の整備に関する要望 国土交通大臣、財務大臣
- 羽田空港の機能強化に係る飛行経路案に関する要望 国土交通大臣
- 教育施設の大規模改修・改築等に関する助成制度の推進を求める要望 文部科学大臣
- 少人数学級の早期拡充を求める要望 文部科学大臣
以下は要望の全文です。
7 羽田空港の機能強化に係わる飛行経路案に関する要望 提出先:国土交通大臣
東京国際空港(羽田空港)の機能強化に係わる飛行経路について、現在示されている案によると、ルートが特別区の区域の広範囲に渡り、これまで以上に騒音等の区民の生活環境への影響が懸念されるところである。
平成28年7月の「第4回首都圏空港機能強化の具体化に向けた協議会」において「羽田空港機能強化に係わる環境影響等に配慮した方策」が示されたが、依然として住民の生活環境に対する懸念は解消されていない。
これらの趣旨を踏まえ、以下の事項について要望する。
- 新飛行ルート案の検討に当たっては、関係自治体と十分協議すること。
- 新飛行ルート案について、騒音、落下物やその他の事故の可能性など地域住民への影響を明らかにすること。また、環境への影響について、環境影響評価やそれに準じたものを実施すること。
- 「第4回首都圏空港機能強化の具体化に向けた協議会」で示された「羽田空港機能強化に係わる環境影響などに配慮した方策」及び新飛行ルート案により地域住民に与える影響等について、教室型説明会を含む多様な手法により、具体的かつ丁寧に地域住民に説明すること。
以上